お前の考えを聞かせてくれ
二階堂
そろそろ一連のことを理解してきた頃だろうか。
お前なら、俺が導かなくてもたどり着くだろうと思っていた。
真実を隠していたのは俺の独断だ。許せとは言わん。
10年前に、俺はたいようの園 児童保護施設に残されたメモを預かった。
H28-403で調べてみてくれ。
お前にすぐに渡すべきだったのだろうが、メモの意志を継いでやりたかったんだ。
…まさかお前が警察官になるとは思わなかった。
「どうしてこの道を選んだ?」って俺が聞いたときに
お前は「誰かに必要とされたかったんです」と答えた。正直胸が痛んだよ。
自部署に引き入れたのは、保護と監視のためだが…俺の傲慢だったのかもしれん。
そんなことをしなくても、お前ならいずれここにきただろう。
俺はずっと志麻田愛未の行方を、そして「まなざし会」の残党を追っていた。
お前が、一人前の刑事になったらすべてを話し、引き継いでもらおうと思っていた。
お前にはその権利がある。
だが、何も掴めないまま…志麻田愛未の遺体が上がった。
悔やんでも悔やみきれない。
そして潮時なのだと悟った。
だからお前にすべてを明かすことに決めたんだ。
さて…全てを知った上でお前に聞きたい。
お前は一体、誰として生きる?
秩序の番人たる「刑事」か、
あるいは、真実を暴く「神の子」なのか。
お前の人生の手綱を握るのは、お前自身だ。
俺は、お前が何を選んでもその選択を尊重する。
お前の答えを聞かせてくれ。